ガーデニング

スミレ

タチツボスミレ

 今回は、庭のあちこちで咲いているスミレをご紹介します。
 スミレは私が子どものとき最初に育てた花で、いま庭にあるタチツボスミレはその子孫です。
 実家は都市の郊外で、近くに原っぱがあり、畑があり、小学校は山の上という環境でした。いつも草花や昆虫、オタマジャクシ、ヤゴといった植物や小動物がまわりに存在していました。

 小学生の頃、飼っていたミドリガメが死んだため、私は庭にお墓を作りました。通学路に生えていたタチツボスミレやクサボケやネジバナなどを掘ってきてはお墓に植え、いつしか私の小さな花壇ができました。
 以来、タチツボスミレは十数年に渡って実家で生息し続け、それを移植したのが、我が家のタチツボスミレ(左の写真)というわけです。
 今は造成地となって姿を消した山に生えていたタチツボスミレの姿は、自然豊かな通学路の風景を思い出させてくれます。クワガタが捕れる栗林があり、ヤゴが棲む小川があり、反対側の山側には野バラなど里山の花々が咲いていました。
 タチツボスミレを見るたび、もう二度とは戻らない通学路の風景に想いを馳せ、なんとも言えない恋しいような懐かしいような気持ちになるのです。

 上のタチツボスミレは実家近くの山に生えていた個体の直系の子孫と言って間違いないと思いますが、こちらはちょっと違う感じです。
 濃い紫色で、他のスミレと交雑したのではないかと思われます。一般的なタチツボスミレといえば、上の薄紫色の花なのではないでしょうか。

普通種のスミレ

 茜色というのでしょうか、赤紫色の花がなんとも気に入ってしまい、昨年買った鉢植えのスミレ。ネームタグにはただ「すみれ」と書いてあるだけ。なんか名前はないのか?と思ってしまいますが、ないんでしょうねぇ。

 庭のあちこちに増やしたくて、種を採ってはせっせとまいていたら、数カ所で花を咲かせてくれました。
 グラデーションが入ったり筋が入ったりして、凄く可愛いです。

 以下のスミレは、どこかの道ばたで咲いていたスミレの種を採ってきてまいたものの子孫です。
 タチツボスミレとは違う、葉が細長くて濃い紫色のスミレが欲しくて買ってきたものの、それは根付かず、道ばたで採ってきた種から増えるというのは面白いものです。

 タチツボスミレは冬も葉が残りますが、細葉系のスミレは地上部分が枯れて消えてしまいます。でも、3月くらいに葉が出てきて、タチツボスミレより少し遅めに花を咲かせます。
 スミレが咲くと、ああ春がきたなぁと実感できて、本当に幸せな気持ちになります。

 

 右上のスミレは交雑の結果、アヤメのような渋い絞りが入りました。なかなか貴重な個体なので、これも増やしていきたいですね。

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