温泉

かぶと湯温泉 山水楼

神奈川県厚木市七沢にある「かぶと湯温泉 山水楼」に行ってきました。今日は珍しく、昼食付き入浴プラン。前日に電話で予約しておきました。

県道64号線から「山水楼」に至る道は車が1台通れるほどの細い道。対向車がやってきてしまうと、どちらかがずっとバックしていくことになります。
その約300メートルの道を進んで行くと、なんとも秘湯感たっぷりの山水楼が見えてきました。

山水楼が見えてくる手前のスペースが駐車場。乗用車6台ほどが置けます。
それより先は細いカーブになっており、玄関前も軽自動車でなければUターンできないくらいの狭さなので、必ず駐車場に置いて最後は歩いていきましょう。

鄙びていて、わくわくするような佇まいではありませんか。
予約した11時には15分ほど早く着いてしまったのですが、快く出迎えていただき、さっそくお風呂に案内してもらうことができました。

まず内湯。毎分5リットルという湧出量に見合った、とてもコンパクトな浴槽だと思いました。
浸かって手足を撫でると、すぐにヌルヌルな感触になります。今までツルツルになる温泉は数多く入ってきましたが、ここまでヌルヌルな温泉も珍しいです。指をこすりあわせた時の感触も、まるでハイターの原液が指についてしまったみたいにヌルンヌルン。

匂いも味もほとんどなく、ほぼ無味無臭。なのに触感はとろんとろん。
本当に不思議なお湯です。

次に露天風呂へ。これまたこぢんまりとした浴槽で、3人も浸かればキツキツです。
内湯より少し湯温高め。

この山水楼は湧出量がわずか5リットル(分)でありながら、すべて掛け流しです。湯温が17.5度と低いため加温はしていますが、加水・循環せず。素晴らしいですね。
シャワーのお湯もなんだかヌルヌルします。

ここの温泉は大正12年に起きた関東大震災の際、兜の形をした岩が崩れ、その下から湧きだしたものだそうです。
山水楼のホームページによると、その岩は田んぼの中のタタミ2畳くらいの大きさで、村人たちはこの一帯の田んぼを「かぶと岩の田んぼ」と呼んでいたとか。

県道沿いの看板にも「湧き出し温泉」と書いてある通り、掘削はせず、動力による汲み上げも行わない完全な自噴なのです。今の時代、自噴で循環もせず加水もしないで、そのまま掛け流しで使用している温泉はなかなかありません。

そんな貴重なお湯に、川のせせらぎを聞き、川向こうの竹やぶを眺めながら独り浸かる贅沢さよ。
このまま誰も来ないといいのに・・・。
と思っていたら、本当に私が出る間際まで誰も入ってきませんでした。
時間が経つごとに来客が増えてきたようなので、早い時間がオススメです。

12時になったので、2階の大広間へ。鮎の塩焼きや素朴な山菜料理が運ばれてきます。
味は濃すぎず・しょっぱすぎずの薄味で、どれも美味しかったです。卵焼きはほんのり甘く、まるでプリンのような味わい。あと10切れくらいは余裕で食べられそう。

タケノコは露天風呂の正面に見える竹やぶで採れたものだそうで、大きいのに柔らかくてとても美味しかったです。
なにより味付けが濃すぎず、ほどよい薄味だったのが大変良いです。

こごみ。これ、ちょうどNHKでワラビ・ゼンマイとの見分け方をやってて、「茎にくぼみがあるのが、こごみ」と言ってたのでわかりました。
ぬるっと柔らかく、えぐみはなくてとっても美味しい。

鮎の塩焼き。身はふわっふわでこれまた美味です。

ビールもいただいて、贅沢なひととき。

食後はお茶を飲んで一息入れてから、再び温泉へ。
今度は騒がしい人たちと一緒になってしまい、ちょっとイラッとしてしまいました。
狭い浴槽、小さな空間での大声は迷惑としか言いようがありませんが、当人たちにその自覚がないのが残念です。自分たちだけ楽しければいいという態度は、他人の貴重なひとときを破壊し、楽しみを半減させているのだということを理解してほしいものです。

写真はカブトのようにも見える湧出口。

かぶと湯温泉 山水楼

◆神奈川県厚木市七沢2062
◆TEL:046-248-0025
http://www.kabutoyu.com/

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